第225章 仇敵は細道で会う

福田祐衣はふと思いついたように、横にいる宮本陽叶に視線を流し、片眉を上げた。

「入ってみる?」

宮本陽叶も彼女を見返し、瞳の奥に微かな笑みを浮かべて頷いた。

二人がドアを押してレストランに入ると、暖色の照明が降り注ぎ、店内は洗練された落ち着きを醸し出していた。

ロビーに視線を走らせると、福田祐衣は窓際に座る二人の姿を一目で見つけた。

井上颯人は身を屈め、内田由香のために恭しくステーキを切り分けているところだった。

福田祐衣は、彼がこれほど甲斐甲斐しく振る舞う姿を見たことがなかった。あの山田悠子に対してさえ、ここまで卑屈になったことはない。

動作が丁寧なだけでなく、口元にはゴマす...

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